vol.75 時間

今回の食べ歩き
アップルサイダー
@N.Y.ユニオン・スクエア・グリーン・マーケット →→








人生の単位で考えると長さはそれぞれなので一概には言い切れないけれど、一日の単位で考えると誰もが平等に与えられ持っている<時間>。
そう考えると、何かを諦めたり後回しにしたりするのは、時間が作れない、あるいは時間を費やせないのが理由であって、ついつい使ってしまう『時間がなくて』という言い訳を口にするのはあまり好きではありません。
はー、そんな言い訳を今年は何回口にしたことでしょうか(苦笑)。
この何年か、思うように時間のオーガナイズができないことがしばしばあるのですが、年末になって、ずっと続けている大切な仕事にしわ寄せがきてしまいました。
睡眠時間はもちろん、食事の時間を削ってもどうにもならない目の前の仕事に、悔し涙を流してタイムオーバー。
時間がなかったとは言いたくないけれど・・・時間が足りなかった、時間が欲しかった。
オーガナイズし切れなかった自分自身が悔しくて、時間の短さを痛感させられました。
お菓子を作る上での時間といえばやっぱり焼き時間。
あと3分♪と思いながらピーッと鳴るまでオーブン覗いていられる自分に気づくと、この仕事が本当に好きなんだと感じますが、毎回のんびり覗いている場合ではありません。
段取りがものをいう1人作業、オーブンを回している時間をいかに使うかも要。
そして、ピピッと残り時間を教えてくれるタイマーが、1人作業の必須アイテムです。
生地作りは言わずもがな、緊急の買い出しにだって行ける20分に、洗い物に励む10分。
お菓子作りへの思いを再確認させてくれる3分に、ほっと一息つける1分。
何もしなくても過ぎてしまう時間が、実は十分に有意義であることも日々体感しています。
今年、私の中で大きな存在だった方が旅立たれ、時間の限りとその残酷さを実感しました。
旅立たなければいけなかった理由はきっといつまでもわからないけれど、誰もが平等に与えられ持っていて、旅立つその時まで積み重ね続ける<時間>。
それが少しでもプラスマイナスプラスになっていけばハッピー。
今年も沢山のお芝居やおいしいもの、そして沢山の素敵な作品に出会えたけれど、来年も負けないくらい沢山の出会いを積み重ねられますよーに。
そして私の作るお菓子が、ほんの少しでもどこかでハッピーの源になれますよーに。



只今開催中の展覧会<大森暁生個展−a decade−>&コレボレーションデザートについてはこちらをご覧下さい。






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