vol.127 フードポルノ問題


今回の食べ歩き
パリ7区 MORI YOSHIDAのマカロン
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飲食店では原則お店の方におうかがいしてから写真を撮らせていただくのですが、ほとんどのお店が撮影OKな中、完全禁止のお店もあったり、撮影に際してルールのあるお店もあれば、OKしつつ本当は撮られたくない気持ちが見え隠れしている店主さんにも時々遭遇。
シャッター音はもちろん、カメラ(スマホ)を構える体勢も視界に入り続けると気になるものだと思うし、何よりもいち早く食べたい食いしん坊根性が人並み以上に強いので(笑)、私の場合、理想は30秒以内で2枚までのマイルール。
ちなみに、店主さんの本音オーラを感じた時はプレッシャーを感じながら数秒一発勝負。
少し前、ある人気パティスリーのカフェでの出来事。
撮らずにはいられないビジュアルを前に、早く食べたい気持ちを堪えてまずはぱしゃり。
おいしい思い出をカメラに収めた後は、おいしいタイミングを逃さないようぺろり。
すると前に座っているお友達の背中越し、三人組が一眼で熱心に撮っているなぁと思っていたら、撮影タイムが続くこと、気にし始めてからさらに5分以上。
おい、さっさと食わんかーーーい←心の声。
1枚目がうまく撮れなくても30秒あれば十分撮り直せるし、30秒の倍の1分あればアングル違いで3-4枚は撮れるはず。
きゃっきゃきゃっきゃと撮る様子は微笑ましくもあるけれど、撮りに来ているのか食べに来ているのかわからない振る舞いは、うーーーむ。
こちらのお店、数分で数枚、というやんわりルールが後日やんわり告知されていました。
そんな中、本当は撮られたくない本音が溢れ出ていたあるカフェが完全撮影禁止に。
食べる前に撮る行為が珍しくない今日日、ご自身の思いを貫くスタイルはたくましいなと思います。
が、私の感じたオーラは間違っていなかったんだと思うと同時に、目の前のプリンをうきうき撮っていた私のことを、店主さんが苦い思いで見ていたのかと思うと、、、切ない。
私自身、スマホで気軽に撮るのが当たり前になるずいぶん前から、コンパクトデジカメを持ち歩いて日常の思い出写真をせっせと撮っていたカメラ小僧気質なので、思い出をカメラに収めたい気持ちはよーくよーくわかります。
だからというわけではありませんが、プレジール・ドゥ・ルフは基本的に撮影OK。
ですが、夏のアイスは溶けないうちに、冬のポトフは冷めないうちに、おいしいタイミングは逃さないで欲しいなぁと思います。





Information:info@hmop.com/Hakone museum of photography
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