vol.122 原点回帰


今回の食べ歩き
1区Ritz Escoffierの講習で作った
Paris Brest Eclair
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今に至るまでの道のりを振り返った時、どこを切り取るかで≪原点≫も変わってくると思うのですが、私にとってPlaisir de l'oeufのパティシエに至る原点は、どこをどう切り取ったとしても、パリ。
あの時パリに行って、1番線沿いのあの部屋を借りていなければ、詠子店長に出会うこともなく、2016年現在、多分きっと箱根写真美術館の存在すら知らなかったと思う。
って、たらればの話なのに改めて文章にしただけで淋しくて泣けそう(笑)、うん、あの時パリに行って本当に良かった。
パリ留学に至るまでのプロセスにも分岐点は色々あったのですが、とにもかくにも、ホテルリッツ内ににある料理学校リッツエスコフィエの製菓コースに通いたくて決めた渡仏。
そのリッツはパラスホテルの称号を獲得すべく2012年から長期休業をしての大改装、一昨年も去年も年明けも、私がパリに行った時は閉鎖中で、今春ついに再オープン。
というわけで、すっかり面影はなくなっていたけれど、かつて学んだリッツエスコフィエの講習を受けに先月パリへ行ってきました!

今回私が参加したのはプロアマ問わず気軽に受講できる2時間の講習。
コックコートに着替えるわけでもなく私服にエプロンだけ、製菓や製パンのコースを受講していた時とは何もかもが違って新鮮でした。
シェフのフランス語をアシスタントが英訳するスタイルは変わらないのですが、フランス語圏外の受講生に向けて通訳してくださるので、シェフのフランス語の説明も聞きたい私にはなかなか複雑な状況(苦笑)。
英語の通訳を辞退してフランス語圏チームに入れるだけの語学力を身につけねばです。
講習以外の時間はもちろん街歩き、歩いて歩いて食べて歩いて食べて食べて歩いて寝る。
現地でのネット予約がうまくいかないトラブルもあったし、道を教えてくれないムッシュにも出会ったけれど、パリという街の空気、やっぱり大好きでした。
10年以上ぶりにパリでお菓子を作る時間を持てたことの充実感はプライスレスです。
原点であり、何よりも大好きな街でもあるパリに、来年もきっと行けますように。
先月は渡仏もあってエッセイをお休みしてしまったのですが、箱根写真美術館、そして併設カフェPlaisir de l'oeufを、来年もよろしくお願いいたします。





Information:info@hmop.com/Hakone museum of photography
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