vol.115 春という季節


今回の食べ歩き
3区BONTEMPS PÂTISSERIE
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春といえば、人生の節目や転機を迎える方も多い季節ですが、個人的にはやっぱり桜。
桜を目にすることで、特別な節目じゃなくても、年の瀬とはまた違う感覚で1年という時の流れを感じる方は、多いのではないでしょうか。
日本で暮らす限り避けられず、誰もが覚悟して備えておくべき地震が、桜前線が北上する日本でまた、熊本を中心とする九州に甚大な被害をもたらしました。
私は生死をわけるような災害に遭ったことも、極限状態の生活を強いられたこともないので、被災地の方のお気持ちは想像すらできませんが、繰り返される地震速報や連日の報道を見聞きするたびに、ただただ居たたまれない気持ちになっています。
災害に限らず、避けられない何かに遭ってしまった時、辛い時、苦しい時、先が見えない時、負けそうな時、どうにもならない時、最後に自分を支えてくれるのは、自分自身の中にあるハッピーな記憶なんじゃないか、と思っています。
いつかの楽しかった思い出が、もう1度味わいたい目標に形を変えて、前を向く原動力に繋がる。
だから、現実はそう簡単にはいかないかもしれないけれど、平穏無事に暮らせる日常の中、嫌なことばかりに気を取られるのではなく、せっせとハッピーな記憶を貯金。
そして、いつ何が起きても悔いのない人生を送ることが、自分自身の強みになってくれるんじゃないか、と感じています。
今回の地震が大きな節目、転機になってしまった方もいると思うと本当に心が痛みます。
予期せぬ別れが、世の中からなくなりますように。
温かい食事、安心して眠れる夜、心安らぐ時間が、世の中全ての人に訪れますように。
必要としている方のもとに、多くの思い、そして現実の助けとなる物資が行き渡りますように。
これから先の1年という時が、それぞれにとってどう流れていくのかはわからないし、今までと全く同じというわけにはいかないかもしれないけれど、誰もが来年の春、桜の季節を心穏やかに、そして楽しみに迎えられることを祈っています。



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