東北地方太平洋沖地震におきまして犠牲になられた方のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方に心よりお見舞い申し上げます。
先々の不安や大きな悲しみを抱え厳しい毎日を過ごされている方たちに、心穏やかな時間が一刻も早く訪れることを祈って、日本が止まらずに上を向いて前に進めることを願って、一個人の役目を果たしながら日々を大切に過ごしていきたいと思っております。


地震・津波・原発、直接的な被害を受けている方々のご苦労を思えば贅沢な状況ではありますが、しだいに耳にするようになった‘二次災害’の言葉。
地震発生後、春休みを迎えて賑わうはずの箱根も寂しい観光地と化しました。
無事で働ける私たちさえも身動きが取れないという切ない現実です。








そんな中いつもと変わらずに北上を続ける桜の開花宣言に、地震や津波が自然の営みの一部であると同じく、四季折々に花が咲くことも自然の営みで、それが私たちを楽しませてくれる存在であることを改めて感じました。
箱根の余震が少し落ち着いて静かだったカフェに常連さんが来てくださるようになって、桜が咲き始めたあたりから観光客の方も徐々に増えてきています。
カフェを愛してくださる常連さんを始めとするお客様と、今年も私たちを楽しませてくれた桜に、感謝。
何もできない現実の中、日常のありがたみにも気付かされました。
温かい食事にお風呂、気兼ねなく使えるトイレに一人で眠れるベッド。
お日様の光が暖かいこと、風が心地いいこと、それを感じられる心の余裕。
電話にパソコンにテレビ、一昔前にはないのが当たり前だった文明の力。
お菓子を作れる環境と健康、それを必要としてくれる人たちの存在。
毎日の生活の中の色々なことに、感謝。




先月はどうにも言葉がまとまらずにお休みしてしまったエッセイですが、今月も地震からは離れられません。
大きな余震や原発の状況も深刻な中、あらゆる面での復興が長期戦であることは必至です。
被災地の方々の不安や厳しい現実が1ヵ月たってどれだけ好転しているかわかりませんが、私も来月は少しでも明るいお話をできればと思っています。
こうして無事にエッセイが書けること、読んでいただけることに、感謝。



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