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vol.19  生む時はいつだって苦労〜ベリーの季節〜

今回の食べ歩き
パリのどこかで食べたクレープ →→






先日からスタートした‘箱根スイーツコレクション’に合わせて登場したジュイル・ウフの新メニューは『プランタニエ~FUJI~』。
春の富士山をイメージして完成させたのですが、、、長かった。
面白そうな企画があるから参加できたら楽しそうだし、春ごろまでに何か考えてもらえる?と聞いて快諾したのが去年の初冬。

そして、12月に入って遠藤夫妻が撮影旅行へ出かけてしまう数日前のある日、企画の参加申し込み期限が渡欧中だから出発前にイメージ固まらないかな?とのリクエスト。
自分のキャパを省みて断ってしまえばそれまで、でも、でも、何とかしたーーーーーい、と一念発起、大慌てで試作を始めてイメージを具現化し、何とか形にできるのでは・・・という淡い余韻に大きな期待を寄せつつ申込書を提出、遠藤夫妻出発。
内心焦りつつ、ポルトガルまでメールを送っては一人イメージを固める日々。

遠藤夫妻帰国後に再度イメージを確認し、年末の箱根滞在時にはひたすらデコ会議、年明けには『プランタニエ~FUJI~』のネーミングも確定し、撮影も快調・・・、が、肝心のケーキそのものの食感を完成するのに一苦労どころじゃない苦労をして、年が明けて松の内が過ぎて旧正月が済んでも試作の日々、ついでにほぼ毎日試作品を食べる日々。










思い通りに仕上がらないレシピを前に悪戦苦闘、聞いて答えてくれる相手がいるわけでもなし、ネットや本で調べてもピンポイントな答が見つかるわけもなし、形こそ完成し、見た目も味もイメージ通りだけど食感が・・・と迷宮にはまるものの何かせずにはいられずに無駄な試作も繰り返してしまった今回、いやはや長かった、参った、太った。
富士山に見立てたしっとり甘いベリーのケーキにはたっぷりの練乳を練り込んで、雪に見立てたチーズクリームと組み合わせました。
お皿を彩るベリーのマリネに添えた三日月パイもさくさくな仕上がりでアイスとの相性もいい感じだし、春気分を盛り上げる抹茶のソースも練乳ベースで大切なアクセント。
味はもちろん、見た目も食感も心踊る一皿に仕上げる事が出来ました。
迷宮にはまる度自分の未熟さを思い知らされるのですが、なせばなる、という事も実感。
『プランタニエ~FUJI~』で一人でも多くの方に箱根の春を感じていただければ幸いです。



Information:info@hmop.com/Hakone museum of photography
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